やっぱり冬は炬燵に限りますね。イタリアの冬は以上に寒い。って訳で我が故郷
ジャッポーネから炬燵を取り寄せて部屋に置いてます。完全にベット代わりだね、
うん。ヌクヌク気持ちよくてつい寝てしまう。そしていつも暑くて目が覚める。しかし
今日は違った。
「うぎゃぁ!」
寝返りをうったとき、足にとんでもなく冷たい何かが触れた。それにビックリして飛び
跳ねたけれど、狭い炬燵の中だ、そんなに大きく動いたらそりゃまぁ、小指もぶつけ
るだろう。あたしは痛みに呻く。
「何やってんだよ、。」
「スクアーロ・・・・・」
そこまで言ったものの、あまりの痛みでその先が続かない。本当なら「何でこんな所
にいるんだ!」って言いたかったのに。スクアーロはそんなあたしを見て、嬉しそうに
笑った。なんだコイツ、絶対Sだ!
「ってかこのディスクなんだ?すげぇ良いな、温かくて。」
そう言ってスクアーロは炬燵の中で足を伸ばし、あたしの足を蹴る。あぁ、さっきの冷
たい何がはスクアーロの足だったんだ。
「スクアーロ足冷たい!死体みたい!ってか、そもそも何であたしの部屋にいるの!?今さらだけど!」
やっと痛みが引いてきて言いたかった事を一気に言う。一応ここ乙女の部屋だよ!!
ってか、なんで我が物顔で炬燵入ってんのさ!って、オイオイみかん食ってんなよ!
「おまえさ、寝るときくらいかぎかけろよ。危ねぇだろ。」
いやいやいや!!
確かに鍵かけないあたしも危ないけど、一番危ないのは部屋に勝手に入ってきちゃう
あんたの頭の中身だよ!
「ってか、早く出てってよ!あんた冷たいし。炬燵内の温度が下がる。」
「女がそんな口きくもんじゃねぇぞ。」
「うっさい!寒いならベージュの股引やるからとりあえずとりあえず炬燵から出ろ!」
「出てもいいけど、お前も出ろよ。」
「は?なんでよ。」
「俺はこれに入ってるより、といた方が温けぇ。」
・・・・・すいませーん。誰か通訳お願いします。
いやー、あたしも長い事イタリアにいるけど、まだまだ分んない言葉があるみたいですね。
「おい!だまんなよ!」
「うっさい!あんた頭おかしい!」
あたしが喚いているとスクアーロはノロノロと炬燵から這い出した。そしてあたしに向かっ
て「出たぜぇ。」と、ものっすごく嫌な笑顔で言ってくる。
「・・・・・あんた、たち悪い。」
そんなスクアーロを見て炬燵の電源をオフにしてそれから出るあたしは病気だと思う。
「寒いよ馬鹿スクアーロ。」
冬の過ごし方